鏡越しに巡り合った眼差しは、
時間さえ忘れさせる魔法のようだった。


言葉を交わさなくても、
重なる視線が
胸の奥で静かに花開いていく。


鏡が映し出していたのは、
姿だけではなく、
少しずつ近づいていくふたりの心。


あの瞬間だけは、
時の流れさえ緩やかになり、
世界にはふたりしかいないような
静かな錯覚に包まれていた。


振り返るたび、その景色は
今も胸の奥でやさしく咲き続けている。