逃げ道なんて、
最初からなかった。

あなたに触れるたび、
飲み込まれていく私の理性。

重ねるたびに、
少しずつ、少しずつ。
あなたの色が心の奥へと滲んでいく。

抗おうとするほど、
その引力は静かに強くなって――

気づけば私は、
あなたという引力の中にいた。

もう戻れないことさえ、
どこか心地よくて。

今もなお、
その甘さに静かに囚われている。