理性というものは、

思っているほど強くない。

 

人はよく「自分をコントロールしている」と言うけれど、

実際には、

ただ我慢しているだけなのかもしれない。

 

そして我慢には、

必ず限界がある。

 

胸の奥に芽生えた快楽の気配。

 

それは最初、

小さな波のようだった。

 

けれどその波は、

少しずつ大きくなっていく。

 

理性はそれを止めようとする。

 

「ここでやめておいた方がいい」

 

そう囁く声が、

まだどこかに残っている。

 

でも。

 

その声は、

もう以前ほど強くない。

 

快楽の方が、

少しだけ魅力的だった。

 

恥ずかしいと思う気持ちもある。

それでも、

その恥ずかしさすら甘く感じる。

 

自分がこんなふうになるなんて、

想像していなかった。

 

でも、

一度知ってしまったら

 

戻る理由なんて、

もう見つからない。