大学生時代のバイト先によくいらしたMさん。

Mさんは没落貴族の令嬢だったのでしょう。

その日は

「適当に見繕ってちょうだい」

と。

「へい、かしこまりました奥様」

「こちらは奥様には、ちと野暮な本かもしれませんがお持ちしました」

「奥様、未熟者のあっちには詳しいことは分かりませんが、次までに調べておきまさぁ」

すごくしっくりくる。 

"なんだこれ、天職か!?前世か?"
と思うほどの充実感。

私が成りたかったのは、PAでもPGでも女でもない。

古本屋の店員···
と世界に叫びたかった。

「じゃあ、これとこれとこれをいただくわ」

「全部でおいくら?
5冊で2800円?あら随分安いのね。
お釣りはお駄賃よ」

Amazonで世界中の本が翌日配達で買える時代に、めちゃくちゃ時代錯誤で贅沢なあちきと奥様。

お駄賃を何に使ったかは覚えていない。

めいこ🐱🎸