一人でいるのが好きでも、「孤独」には注意
一人でいるのが好きです。人といるより一人の方が楽です。友達がいなくても平気です。そういう人もいます。一人で過ごす時間が好きなこと自体は、悪いことではありません。一人で本を読む。映画を見る。音楽を聴く。
ゆっくり休む。そうした時間も必要です。問題は、一人で過ごすことではなく、孤独な状態が長く続くことです。
孤独とは、本音を話せる人がいない。困った時に相談できる人がいない。自分を気にかけてくれる人がいない。社会とのつながりを感じられない。という状態です。一人でいることが好きでも、必要な時につながれる相手がいるなら、孤独とは限りません。反対に、家族や同僚に囲まれていても、誰にも心を開けないなら孤独を感じることがあります。重要なのは、人の数ではありません。心のつながりがあるかどうかです。
孤独は喫煙に匹敵するほど健康に悪い
孤独は、非常に健康に悪いことが分かっています。孤独な人は、そうでない人と比べて、病気や死亡のリスクが高くなります。孤独による健康への悪影響は、喫煙に匹敵する、あるいは喫煙以上とも言われます。さらに、過度な飲酒の約2倍。運動不足や肥満の約3倍。健康に悪いというデータもあります。日本人がやりがちな、寿命を縮める悪習慣として、睡眠不足。孤独。運動不足。この3つは、特に注意が必要です。睡眠不足も非常に危険ですが、孤独は最も健康に悪い習慣の一つと言ってもいいでしょう。
孤独はあらゆる病気のリスクを高める
人とのつながりが乏しく、オキシトシンが十分に分泌されない状態が続くと、さまざまな病気のリスクが高まります。生活習慣病。心臓病。脳血管疾患。メンタル疾患。認知症。こうした病気と孤独との関連が指摘されています。特に心臓や血管への影響は大きいです。オキシトシンが十分に分泌されると、心臓や血管への負担が下がります。反対に、孤独でストレスが強い状態が続くと、交感神経が優位になり、心臓や血管への負担が増えます。孤独は、気持ちが寂しいというだけではありません。体にも直接影響する問題なのです。
人と話すことは認知症予防になる
人と会って話すことは、脳にとって非常に良い刺激になります。相手の話を聞く。意味を理解する。自分の考えをまとめる。言葉を選ぶ。表情を読む。相手の反応を見て話題を変える。会話をする時、脳は多くの機能を同時に使っています。仕事をしている間は、職場で人と話す機会があります。しかし、定年退職などをきっかけに、人と話す量が急激に減る人がいます。毎日会社で多くの人と話していた人が、退職後は家族としか話さなくなる。そうするとコミュニケーションの量が、以前の5分の1、10分の1まで減ることもあります。その分、脳への刺激も減ります。人と話さない。外出しない。新しい情報が入らない。考えを言葉にしない。この状態が続くと、認知機能が低下しやすくなります。人との交流は、認知症予防のためにも重要なのです。
オキシトシンが出る相手は一人ではない
結婚していないから幸せになれない。
恋人がいないからオキシトシンが出ない。子供がいないから、つながりの幸福を得られない。そのように思う必要はありません。オキシトシンは、特定の相手からしか得られないものではありません。パートナーとの愛情。家族とのつながり。親しい友人との友情。
仲間との交流。趣味のサークル。地域活動。ボランティア。ペット。植物。親切。感謝。さまざまな方法で得られます。子供がいなくても、パートナーや友人との関係から得られます。パートナーがいなくても、親しい友人や家族との交流があります。人付き合いが得意でなくても、ペットや植物を育てることで得られる場合もあります。自分に合う方法で、何らかのつながりを持つことが大切です。
人と会いたくない時は疲れている可能性がある
一人でいるのが一番楽です。友達はいりません。恋人にも興味がありません。人と会うと疲れるだけです。そういう人もいるでしょう。もちろん、もともと一人の時間を好む性格の人もいます。しかし以前は人と会うのが楽しかったのに、今は全く会いたくない。
誰とも話したくない。人間関係が全て面倒に感じる。楽しいことにも興味が湧かない。という場合は、メンタル的に疲れている可能性があります。うつ状態になると、人に会いたくない。友達はいらない。一人でいたい。何をしても楽しくない。という人が多くなります。これは単なる性格ではなく、セロトニン的な幸福、つまり健康の幸福が低下している可能性があります。人とのつながりを増やす前に、まず心と体の調子を整える必要があるかもしれません。
まずは朝散歩でセロトニンを整える
私は幸福をセロトニン的幸福。オキシトシン的幸福。ドーパミン的幸福の3つに分けています。セロトニン的幸福は、健康の幸福です。体調が良い。気分が安定している。心が穏やか。
爽やか。落ち着いている。オキシトシン的幸福は、つながりと愛の幸福です。家族。友人。仲間。パートナー。ペット。地域や社会とのつながり。ドーパミン的幸福は、お金や成功、達成の幸福です。
この3つには順番があります。
まず、健康の幸福。次に、つながりの幸福。最後に、お金や成功の幸福。
心身の健康が土台にあって、その上に人とのつながりがあります。人と会いたくない。会っても楽しくない。一人でしか過ごしたくない。という状態であれば、まずセロトニン的幸福を整えることが大切です。そのためにおすすめなのが、朝散歩です。朝起きてから1時間以内に外へ出る。太陽の光を浴びる。リズムよく歩く。これによってセロトニンが活性化します。睡眠や運動、朝散歩によって心身の調子が整うと、少し人と話してみようかな。友達に会ってみようかな。外へ出てみようかな。という気持ちが戻ってくることがあります。