ぽつぽつと降る、ミストのような雨。
頬や手の甲に触れる小さな雨粒が、
乾いた心までそっと潤してくれるようだった。
雨に濡れた緑の木々を
愛でながら歩いていると、
心まで癒され、
いつの間にか気持ちもふんわりと
柔らかくなっていく。
そんな優しい心のまま、
あなたのもとへ向かった。

本日、最初のドアが開いた。
にっこりと笑いながら、
どこか愛くるしく、
ちょっぴり照れくさそうな表情で
迎えてくれるあなた。

「わあ、嬉しい。
お逢いできるのを楽しみにしてたわ。
早くからご予約いただいていたから、
今日をずっと楽しみにしていたの。嬉しい」
そう言いながら、
思わずあなたに抱きついた。
長い時間を取ってくれてありがとう。

逢えななかった間のいろんな話をしながら、
時々じゃれ合って、
笑って。
そんな二人の時間は、
何かを急ぐでもなく、
自然な流れのままゆっくりと深まっていった。

あなたにそっと触れながら、
その表情を魅つめる。
そして、年下のあなたから何度も
「かわいい、かわいい」と言われるたびに、
私はやっぱり嬉しくて、
照れながらも胸の奥では
しっかりときめいていた。

私もあなたの優しさに包まれて、うっとり。
今日はいつもより
長い時間を一緒に過ごせるから、
「たまにはビールでも飲もう」
ということになった。

二人で乾杯。
枝豆をつまみながら、
美味しいビールを飲んで、
いろんなことを語り合う。
こういう時間もいいな。

向かい合ってグラスを傾けながら話していると、あなたとの距離が、
またひとつ近づいたような気がした。
そして、よく飲む二人は、
やっぱりビールをおかわり。
また乾杯して、
また話して、
また笑った。

こんな何気ない時間も、
あなたと一緒なら、とても楽しい。

「また、森村さんがこちらにいる間に来るね」
そう言ってくれたのが、すごく嬉しかった。

今回は10日間の横浜ステイだから、
まだもう少しこちらにいる。
その間に、
もう一度あなたに逢えたら嬉しいな。
待っているね。

あなたとお別れして外へ出ると、
ぽつ、ぽつ。
雨かな、と思った。
でも、降っているような、
もう止んでしまったような。
なんとも曖昧な空模様。

そして、そんな私を待ちかねていたように、
風がやってきた。
ああ、風さん。
待っていてくれたのね。
でも、ごめんなさい。
私、次もご予約が入ったみたいだから、
また行かなければならないの。

その前に、
お腹が空いたからローソンへ行って、
からあげクンを買ってくるわね。
だから今は、
あなたとゆっくり遊んでいられないの。
ごめんなさい。

そんなことを心の中で風に話しかけながら、
そそくさとローソンへ向かった。
そして、からあげクンを買ったところで、
ふと思い出す。

しまった。
18日のご当地からあげクンが発売されるまで、我慢するはずだったんだけど。
……まあ、仕方ない。
だって、残りのおにぎりを
取りに行っている時間、ないんだもんね。