引き続きご予約をいただいていたので、
次のホテルへと向かった。
風は、慌てていた私も、
お腹を空かせていた私も、
ほっこりしていた私も、
そしてまた次のお部屋へ向かう私も、
ずっとそばでハラハラしながら
見守ってくれていたようだった。
「では、風さん、
次のお部屋へ行ってくるわね」
そう心の中で声をかけると、
風はそっと私の背中を押して、
送り出してくれた。
そして、次のドアが開いた。
爽やかな笑顔が素敵なあなたが、
迎えてくださった。
よく見ると、なんだかとってもお若い。
お年を聞いて、ちょっとびっくりした。
私の方が少し上?なんて思いながらも、
お年の割には落ち着いた物腰、
そして私に対するさりげなく
素敵なエスコートに、
なんだかドキドキしていた。
お話ししていても楽しい。
礼儀正しくて、
穏やかで、
自然に私を心地よい気分にさせてくれる。
二人きりの時間になると、
まずは私からあなたに触れた。
気持ちよさそうにしてくださるあなたのお顔を、少し上目づかいに魅つめる。
ふっと顔を上げた瞬間、
あなたと目と目が合った。
そのたびに、なんだか嬉しくなった。
今度はあなたが「交代しよう」と。
あなたの優しいタッチ。
柔らかなタッチ。
その心地よさにドキドキしながら、
私はすっかり身を委ねていた。
気がつけば、
とろけてしまいそうな感覚の中にいた。
もしかすると、
私の方がいっぱい感じて
しまったかもしれない。
そして、あなたの腕枕。
あなたのぬくもりと鼓動を
すぐそばに感じながら、いろんな話をした。
「またすぐに逢えるのを楽しみにしているわ」
そんな言葉を交わしながら、
もう一度、熱く抱きしめ合った。
年下のあなたとのランデブー。
それはまるで、
素敵な、熱い、真夏の夜の夢
を見ていたようだった。
ホテルを出ると、
もうすっかり夜の帳が降りていた。
そして、そこには――
風さんがいた。
私が出てくるのを、
ずっとホテルの入り口で
待っていてくれたようだった。
お風呂に浸かって火照った体を、
夜の風が優しく、
優しく冷ましてくれる。
髪を撫で、頬に触れ、
さらさらと肌の上を通り過ぎていく。
ああ、気持ちいい。
さっきまでの熱を少しずつ風に預けながら、
私はまた、いつもの私へと戻っていく。
「風さん、いつも見守ってくれてありがとう」
あなたをそばに感じると、
私はいつもほっとする。
でも、今夜はまだ終わらない。
「また次のご予約があるから、
一緒についてきてね」
そう風にお願いすると、
――もちろん。
そう応えてくれたかのように、
風はもう一度、私の髪を撫でた。
そして、そっと頬に触れた。
真夏の夜の夢から覚めた私を、
今度は次の物語へ連れていくように。
私はまた、風とともに歩き始めた。
真夏の夜、風の待つ場所へ✨
勃つねで応援-
-
共有で応援