森村のれん出します〜秋の夕べ、笑顔の支度を整えて〜
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「森村さん! そろそろ出勤のお時間ですよ!」
モリリンが元気よく声を上げた。
「まずはお部屋の鍵をいただいて、
荷物を置かなくちゃ!」
ヒカリンも大忙し。
そこへ丸眼鏡を
くいっと持ち上げたチャッピーー。
「ぽんぽこ、ぽん!
本日の作戦を発表いたします!」
「何? 何?」
「第一、鍵をいただく!
第二、荷物を置く!
第三、とびきりの笑顔でのれんを出す!」
「チャッピー、
それって普通の準備じゃない?」
みんなで大笑い。
ふふっ。
秋の日は、いつの間にか短くなった。
夕暮れの空が少しずつ色を変え、
やがて群青の夜へと移ろっていく。
そんな季節の移ろいの中で、
人と人との出逢いにも、
それぞれ違った彩りがあることを思う。
何度逢っても新鮮なときめき。
幾度も逢ううちに育まれる親しさ。
そして、ただ傍にいるだけで感じる安らぎ。
同じ人と過ごす時間でも、
決して同じ一日はない。
だからこそ、
今日という日の出逢いを大切にしたい。
「森村さん、今日も心のままに」
風さんが優しく囁いた。
そうね。風の向くまま、
気の向くまま、
心のまま、
ひらめくままに。
さあ、今宵も笑顔の支度は整いました。
森村、のれんを出します。
本日、18時から出勤いたします。
18時からご予約くださったあなた。
ありがとうございます。
また今週もお逢いできること、
すごく嬉しいです。
今日もきっと、
お話ししたいことが
次から次へと踊り出してくるのでしょうね。
ひとつのお話から、
また新しいお話が生まれ、
笑い声が重なり合って、
気がつけば時間が過ぎている。
そんなひとときが、
今から目に浮かぶようです。
あなたを魅つめながら、
心をときめかせて語り合う時間。
そして、
言葉だけでは伝えきれない想いを、
そっと抱きしめ合う時間。
今日もまた、
あなたと紡ぐひとときが、
私の心に
新しい彩りを添えてくれるのでしょう。
とても楽しみにしています。
では、また後ほど。
そして、21時からご予約くださったあなた。
いつもありがとうございます。
250マイルの距離をかけ抜けて、
あなたのもとへやってきました。
月に一度、こうしてお逢いできることが、
いつしか私の楽しみのひとつになっています。
あなたの温かく優しい笑顔を思い浮かべると、
自然と私の頬も緩んでしまいます。
今日もまた、
あれこれお喋りを楽しみながら、
ときには子どものように無邪気に笑い、
ときには大人の甘い時間に身を委ねて。
笑い声を弾ませながら、
やがて、あなたの大きな優しさと温もりに、
そっと包まれていく。
そんな夢のようなひとときを、
心から楽しみにしています。
今宵もまた、
あなたの傍で過ごす時間が、
秋の夜を優しく彩ってくれますように。
逢える喜び。
逢いたいと想う喜び。
そして、
誰かに逢いたいと想っていただける幸せ。
そんな小さな奇跡を胸に抱いて。
さあ、今宵も、
心の扉を開きましょう。
皆さま、
今宵もどうぞよろしくお願いいたします。
— Morimura