熱いお風呂に入り、汗を流した。
冷えた部屋に戻って、さあオアシスタイム。
そして朝ごはん。……と、
今日はそんなにのんびりもしていられない。

パン屋さんが8:00オープンだったうえに、
明日の朝この部屋を出るための
荷物もまとめなければならない。
とはいえ、
汗が引くまではもう少しだけ休もう。

その間にも、お風呂の掃除は済ませた。
おにぎりを作りながら、
キッチンまわりも片付けた。
洗濯機も回している。
残るは、トイレ掃除と部屋の掃除機がけ。

荷物まとめも、
40分くらいあればできるだろうと思っていた。部屋の中のものが少しずつ減っていくと、
いつも少し寂しくなる。

でも今回は、
これまでで一番長い横浜ステイだった。

そして何より、今まで以上に
たくさんの風景を拾い、
たくさんの感動を拾い、
それらを一つずつ自分の中へ溶け込ませ、
心を響かせてきた。

そういう意味では、
これまでで一番充実し、
心を磨かれた横浜ステイだったように思う。

いくつかの殻を脱ぎ、
そのたびに、
内側から放つ自分の光が
少しずつ明るくなっていった。
そんな気がしている。

ところが、40分ほどかかると
思っていた片付けは、
合間合間にちょこちょこと進めていたせいか、10:00を少し過ぎた頃には、
ほとんど終わってしまった。

早すぎる。
あまりにも早く片付いてしまったものだから、
逆に何か大きなことを
忘れているような気がして、
部屋の中をぐるぐる、ぐるぐる見回した。
でも、どうやら大丈夫そう。

荷物そのものがシンプルになったのか。
それとも、片付けることに慣れたのか。
よくわからないけれど、
早く終わったことはありがたい。

ただ、今日は少し頭がぼんやりしている。
今朝もいつもと同じ頃に歩き始めたけれど、
パン屋さんが開くまで芝生に仰向けになり、
空を眺めたり、日記を書いたりしていた。

日陰を選んで寝転んだはずなのに、
日記に夢中になっているうちに
空の模様が変わり、
いつの間にか私のいる場所へ
太陽の光が差し込んでいた。
気づいて、また日陰へ移る。
すると、しばらくして、また日向になる。

そんなことを何度か繰り返したせいだろうか。
身体の中で、そろそろ休みなさい、
と小さな注意報が鳴っているような気がする。

この部屋に三分休符を置くのは、明日の朝。
本当にここを出ていく、
そのときまで取っておこう。
けれど、今日の分の片付けを終えた今、
心の中にはひとつの区切りがついた。

だから、ここからは
少し長めのインターミッション。

部屋は少しずつ空になっていく。
でも、私の心の中には、
この11日間で拾った景色や旋律や光が、
前よりずっとたくさん残っている。
少しだけ休んだら、また私は、
いつもの日常の朝へ戻っていく。