今日は森村さんがテレワークで忙しいらしい。今、一心不乱にパソコンと向き合っている。
なんだか、ちょっと声をかけづらい雰囲気だ。
だから風さんと相談して――
「よし、今日はモリリンが
森村さんに代わって、
朝のオアシス時間を紹介しよう!」
ということになりました。
では皆さま、
ここからはモリリンがお届けします。
雨の朝歩きから帰ってきた森村さん。
まずは熱いお風呂へ直行。
汗を流して、さっぱり。
「さあ、ここからオアシス時間〜」
……のはずなんだけど。
今日も、のんびりしている暇はありません。
エアコンをキンキンに効かせた部屋で、
汗が引くのを待ちながら、
森村さんはすでに頭の中で予定を並べている。
まず、
会社の仕事。
月末処理。
そして上半期の処理。
これで、だいたい1時間半。……いや。
「2時間近くかかるかも」
はい、いきなり予定が膨らみました。
次。
荷物。
今日の夜でもいいんだけど、
何時に終わるかわからない。
だから、できるところまで
今のうちにやっとけ作戦。
そして日記。
出勤までに、まだ書きたいものがある。
「そこ、今日は少し手を抜いたら?」と
モリリンは思う。
でも森村さん、
「書きたいの」……はい。
知ってました。
書きたいものは、書く人です。
それから朝ごはん。
おにぎり作り。
洗濯物を干す。
着替える。
細かいことを合わせて、だいたい30分。
ここでモリリン、計算します。
会社の仕事、2時間。
日記、1時間半。
こまごましたこと、30分。
合計――4時間。
時計を見る。
8時40分。
今日の出勤は12時。
11時40分には部屋を出たい。
残された時間、3時間。……。
「森村さん、1時間足りません」
でも本人は、パソコンに向かっている。
ものすごい集中力。
声、かけられません。
そこでモリリンと風さん、緊急会議。
「会社の仕事、30分短縮できないかな」
「できそう」
「日記も30分短縮」
「心が飛ばなければね」
「そこが一番危ない」
はい。
最大の敵は、森村さんの心が、
すぐ遠くへ旅に出ること。
日記を書き始めたら、
「あ、この言葉いい」
「あ、さっきの水面……」
「あ、また時代の風が……」
となる可能性、大。
そこで風さんの仕事。
飛びそうになったら押し戻す。
「了解」
今日は風さん、大忙しです。
そしてモリリンも負けていません。
洗濯機の終了を確認。
おにぎりの準備。
荷物をちらり。
時計もちらり。
「あと何分?」
「まだいける!」
そんなわけで、本日の朝のオアシス時間。
オアシスなのに、のんびりゼロ。
癒やし半分。
段取り半分。
いや、今日は段取り8割。
それでも不思議と、
朝歩きを終えた森村さんの顔は爽やか。
心の中には、
さっき見つけたばかりの
未来の国があるらしい。
だから忙しくても、どこか楽しそう。
さて。
目標はただひとつ。
11時40分、
何事もなかったような
涼しい顔で出発すること。
会社員・森村。
日記を書く森村。
荷造り森村。
洗濯森村。
おにぎり森村。
本日、総動員。
モリリンは実況しながら応援します。
「森村さん、あと2時間!
心は飛ばさず、手だけ飛ばして〜!」
朝のオアシス時間、
本日もなかなか賑やかに営業中です。
森村探検隊|後編:モリリン、朝のオアシス時間を実況中🎤
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