還る。

それは、
ただ元の場所へ戻ることではない。

遠くで魅た景色も、
胸に残った言葉も、
心を揺らした誰かの気配も、

すべて抱いたまま、
自分の場所へ戻ってくること。

旅の前と、
同じ私ではない。

けれど、

変わったものも、
増えたものも、
まだ言葉にならないものも、

全部ひっくるめて、
私は私へ還っていく。

還るとは、
昔へ戻ることではない。

新しい私を連れて、
原点へ戻ること。

そしてまた、
そこから次の道が始まる。

還。

今日の私には、
この一字がいちばん近い。

— Morimura