まさか、昨夜の「鰻そばの教訓」を、
和歌山でこんなにも見事に
挽回できるなんて——。

和歌山駅まで迎えに来てもらい、
暴れん坊将軍が好きな私のために、 
まずは和歌山城へ少し寄り道。
そのあと、少し早めのランチへ
連れて行ってもらった。

到着したお店を見て、思わずびっくり。
なんと、鰻屋さんだった。
「もしかして、私の写メ日記を読んだ?」
……そんなはず、ないわよね。
そう思いながら、鰻重をいただいて、
昨夜のリベンジ。

添えられていたのは、高野山の山椒。
果皮が厚く、
独特の芳香とキリッとした辛味が、
香ばしい蒲焼の味わいを
いっそう引き立ててくれる。
やっぱり鰻の蒲焼は、ごはんと一緒がいい。

昨日の失敗まで
おいしい思い出に変えるように、
ひと口ずつ、じっくり味わった。
大満足。
それから打ち合わせへ。

月に一度しか会わないとなると、
仕事以外にも積もる話が多くて、
なかなか本題に入れない。
「このままで大丈夫かしら」と、
少し焦り始めたころ、ようやく仕事の話へ。

ところが、こちらの提案には
まったく不満がなかったようで、
最後の中締めのように、
驚くほどスパッと決まった。
よかった。

来月の日程も決め、駅まで送ってもらった。
いつも思うけれど、
これはもう仕事というより、
Petite旅のような気分。

改札を入り、
自分の座席を確認しようとしたところで、
またしても驚いた。
チケットの予約が、できていなかった。
慌てて予約しようとしても、
すでに販売時間は終了。
そうよね。
もう目の前に、電車が停まっているんだもの。

「うっそお……どうしよう」
でも、このあとにも予定がある。
ここで立ち止まっているわけにはいかない。
とりあえず、乗ったわ。
鰻重にはきれいにリベンジできたのに、
最後はまさかの予約忘れ。

おいしくて、嬉しくて、少し慌てて——。
やっぱり私、
どこかひとつ、抜けているのよね。