長い一日が終わろうとしている。
今朝の私は、
夢に背中を押されるように目を覚ました。
忘れていたもの、
後回しにしていたものを、
心のどこかではちゃんと覚えていたのだろう。
夢は私を責めるのではなく、
「そろそろ向き合ってごらん」と、
静かに扉を開けてくれたように思う。
そして朝の空を歩きながら、
遠い時代へ心を遊ばせた。
今を生きている私の中に、
遥かな昔を生きた人の
願いや葛藤が流れ込んでくる。
不思議なことに、
過去を想うほど、
私は今日という時間を強く感じていた。
一日は流れていった。
人と逢い、
言葉を交わし、
温もりに触れ、
そのたびに私の心には違う色の光が灯った。
嬉しさも、
ときめきも、
少しの戸惑いも、
すべてその時だけのもの。
同じ場所を歩いていても、
朝の私と夜の私はもう同じではない。
15時間前に通ったホテルを、
夜になって再び目指した時、
そのことをはっきり感じた。
今日の出来事でさえ、
振り返ればもう過去なのだ。
雨は激しく降り、
やがて静かな雨へと変わった。
ザーザーという音も、
しとしとという音も、
今日の私の心を映す
旋律だったのかもしれない。
今日出逢ったいくつもの温もりや言葉は、
雨粒のように心へ落ちて、
静かな波紋を残していった。
そろそろ私の今日一日の物語は
最終章に入った。
振り返ってみれば、
今日は何か大きな答えを
見つけた一日ではなかったのかもしれない。
けれど、夢も、空も、雨も、人の温もりも、
私の心へ小さな言葉を置いていった。
それを全部理解しなくてもいい。
水が流れるように、
今日という時間も私の中を通り過ぎ、
必要なものだけを静かに残していくのだから。
では、最後のページに書き記す言葉は――
今日という一日を通り抜けた私の心には、
雨に濡れてなお消えない、
ピンクゴールドの光が残った。
その光を胸に灯したまま、
今日の物語をそっと閉じよう。
一日の果て、光宿る✨
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