一筆入魂 四神今朝、空に朱雀を魅た。炎で描かれた「妙法」のようだった雲が、
やがて翼を広げ、朱雀となって空高く舞い上がった。その姿を追いかけたくなった。ただ、それだけだった。けれど、その一羽を追った朝は、
いつしか四神を巡る心の旅になっていた。朱雀門。燃えるような朱。
炎を纏い、空を駆ける神鳥。延平門。凛とした白。
大地を蹴り、駆け抜けていく白虎。玄武門。深く力強い黒。
亀と蛇が絡み合い、揺るぎない力を秘めている。そして、青龍。最初に朝陽門をくぐったとき、
私は何も魅ていなかった。ただの、いつもの中華街への入口。けれど四神を巡り、もう一度その門へ戻ったとき、
そこにはまったく違う世界があった。深い青。海のように広く、
どこまでも深い青の中に、龍がいた。一頭、また一頭。ほんの少し前まで、
なぜ私はこの龍たちに気づかなかったのだろう。門は何も変わっていない。変わったのは、私の〈魅る〉目だった。青龍。
朱雀。
白虎。
玄武。東。南。西。北。それぞれが違う色を持ち、
違う姿を持ち、
違う力を宿しながら、
四方から一つの世界を守っている。四神。その二文字を心に置いた途端、
今朝歩いた横浜の街が、もう一度大きく広がった。神話とは、遠い昔の物語ではないのかもしれない。雲を魅て、
風を感じ、
門の奥に神を魅る。そこに心が動いた瞬間、
神話は時を越え、
今を生きる私の中で息を始める。だから今日、この二文字を書く。四神四方へ大きく広がる「四」。そして、そのすべての力を
心の中心へ集めるように「神」。筆を置く。今朝、私が巡ったのは四つの門。けれど、そこで見つけたのは――世界を〈魅る〉、新しい私の目だった。— Morimura
一筆入魂|四神✨
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