服を着替え、髪を整えた。

お部屋をコロコロでさっと掃除して、
ゴミをまとめる。

今日持っていくお水、おにぎり、
コーラ、お菓子。
ひとつずつバッグに詰めていけば、
出かける準備は完了。

時刻は10時52分。
もう出かけてもいいけれど、
あと40分ほどはお部屋でゆっくりできる。

どうしようかな。

中途半端な40分をここで過ごすより、
少し早めにお店へ行ってしまおうか。

待機所で自分の居場所を作って、
ごろんと横になる。
そのほうがゆっくり休めるかもしれない。

そうだ。

40分早く行って、40分の睡眠貯金。
……いや。鬼の若様の続きを観る
という選択肢もある。

おそらく到着してから、
また「寝るか、若様か」で悩むのだろう。

そんなことを考えていたら、
もうひとつ大切な任務を思い出した。

柿ピーである。

そうだ。

出勤前に、
もう一度だけ柿ピー捜索隊になろう。

あそこのスーパーとドラッグストアを
覗いてから、お店へ向かえばいい。

コンソメ味、あるといいなあ。

それにしても、
なぜコンソメ味を期間限定にするのだろう。
ポテトチップスのコンソメ味なんて、
堂々たる定番商品ではないか。

梅しそ。
わさび。
いろいろな味があるけれど、
私は断然コンソメ味。
普通のプレーン味より、
私はこっちのほうが好きだった。

定番商品にしてくれたらいいのに。
期間限定という四文字が、
今日ほど恨めしく思えたことはない。

でも、決めた。

お部屋で中途半端な40分を
過ごすくらいなら、
40分早く出勤して、
そのぶん自分の時間を作ろう。

眠るもよし。
若様に逢うもよし。

そして、その前に――
柿ピー捜索隊、第二次出動。

今日見つけることができれば、
明日は崎陽軒へ行くだけで済む。

そうしよう。
それがいい。

決まった途端、動きは早い。
荷物をまとめ、バッグを肩にかける。

さて。

一袋救出に成功した第一陣に続いて、
今日は新たな仲間を救出できるのか。

目標、コンソメ味。

私はそそくさと、お部屋をあとにした。

柿ピー捜索隊、再び街へ。

戦果はいかに。


探す味
待つ人浮かべ
街を行く
雨の向こうに
金色ひとつ

— Morimura