余白は、
何もない場所ではない。
予定を詰めすぎず、
言葉を重ねすぎず、
心を急かしすぎず。
少しだけ空いているところに、
風が入り、
光が入り、
思いが入り、
そして、ときどき
思いがけない感動まで入り込んでくる。
今日の朝も、そうだった。
ゆっくり歩いて、
寄り道をして、
気づけば時間が押していた。
さっきまで
ゆるりとしていた心が、
時計を見るたびに
せかせかへと変わっていく。
けれど、
出勤時間を少しずらしただけで、
不思議なくらい
心に余裕が戻ってきた。
余白とは、
余った時間ではない。
自分を取り戻すための場所。
心が呼吸するための場所。
そして、
まだ知らない何かを
迎え入れるための場所。
私は今日、
この一文字の中に
そんな空間を残したい。
詰め込まず。
急がず。
すべてを埋め尽くさず。
少しだけ、
余らせておく。
その余白に、
風が通る。
その余白に、
光が差す。
その余白に、
心が遊ぶ。
人生は、
埋め尽くしたときよりも、
ほんの少し空いているときの方が
やわらかく、美しいのかもしれない。
だから今日の一筆は、
余。
何もないからこそ、
何かが生まれる。
そんな場所を、
心の中にも
残しておきたい。
— Morimura
一筆入魂|「余」
勃つねで応援-
-
共有で応援