一日の終わり。
本当なら、
もう群青の世界の扉を開きたかった。

眠たい目をこすりながら、
その気持ちを抑えて、
まずはやるべきことを終わらせようと思った。

けれど、なかなか思うようにいかない。

何度もやり直すうちに、
心はざらつき、頭まで熱くなってきた。

昼間のピンクゴールドの炎なら、
恋心に包まれているようで素敵なのに。
今度はまったく違う意味で、

カッカ、カッカ。

これは少し頭を冷やさなくちゃ。
そう思ってベランダへ出た。

すると目の前に、美しい月が浮かんでいた。
半分ほどに魅える月。
その斜め上には、ひときわ明るい星。
周りには、
スターダストのような小さな星の粒。

しばらく、その光を黙って浴びていた。

すると、さっきまでざらざらしていた心が、
少しずつなめらかになっていった。

自分の思いばかりを前に出して、
イライラしていても仕方がない。
相手には相手の気持ちがある。

半分の月を魅ながら、
自分の気持ちが半分。
相手の気持ちも半分。
そんなふうに思えた。

ざらついた心のまま眠らなくてよかった。

頭を冷やしに外へ出たから、
こんな月と星に逢えた。

そして少しだけ、
自分の心にも戻ってこられた。

空はもう群青色。
それでは私も、
今度こそ群青の扉を少しだけ開けよう。

月と星に静めてもらった心を連れて。

おやすみなさい。

— Morimura