今日は12時から。
朝から少しだけ、心がそわそわしていた。
「必ず来るよ」そう言ってくださった
言葉を思い出しては、
本当にまた逢えるんだな、と嬉しくなる。
前回よりも、もう少し近く。
言葉だけではなく、
心までふっとつながるような
時間になればいいな。
そんなことを思いながら、
あなたを待っていた。
そして――最初のドアが開きました。
そこには、
少しお久しぶりのあなたの笑顔。
「必ず来るよ」
そう言ってくださった言葉どおり、
また逢いに来てくださったことが、
やっぱりとても嬉しかった。
再会を喜ぶように抱きしめ合う。
お風呂上がりのあなたの身体は
まだぽかぽかしていて、
そのぬくもりが、
抱きしめた腕から私の中へ静かに伝わってきた。
ベッドでも、
何度も熱く抱きしめ合った。
肌と肌が触れる近さの中で感じたのは、
初めて逢ったときとは少し違うもの。
逢うたびに、
身体の距離だけではなく、
心の距離まで少しずつ近づいている。
そんな気がして、
なんだか嬉しかった。
そして一緒にホテルを出たとき。
ふと、
かわいらしいピンクの花が目に留まった。
バラのようにも魅える、
やわらかなピンク。
二人でしばらく魅つめたその花は、
どうやら芙蓉らしい。
芙蓉の花言葉には、
「しとやかな恋人」という言葉があるという。
しとやか――。
さて、
私にその言葉が似合うかどうかは別として。
今日あなたと過ごした時間には、
どこかしっとりとした、
大人の恋のような温度があった。
そして芙蓉を魅ていると、
私は酔芙蓉を思い出した。
好きだった小説、
『風の盆恋歌』
一年に一度だけ逢う、
大人の男女の激しい恋。
あんな恋も、
物語としてはとても美しい。
でも――。
あなたとは、
一年に一度なんて嫌だから。
お時間があるなら、
もっと逢いに来てね。
そんな少し欲張りな気持ちまで、
ピンクの芙蓉にそっと預けて。
今日のかわいらしい恋人時間を
胸に抱きながら、あなたとお別れしました。
またね。
今度は、
あまりお久しぶりになりませんように。
— Morimura
芙蓉、しっとり恋を結ぶ✨
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