「ごちそうさまでした」と器を返すと、
「ありがとうございました」と、
店員さんが張りのある声で応えてくださった。
お腹も心も満たされ、
気分よくそば屋をあとにした。
次に向かうのは大岡川。
けれど、さすがに少し食べすぎたのか、
お腹がいっぱいで、
さくさくとは歩けそうにない。
のろのろと馬車道まで移動し、
ベンチに腰掛けながら写メ日記を書いていた。
いろいろな景色を魅ながら、
いろいろなものを見つけ、
感じ、
触れていく。
心を動かされるものに出逢える朝の時間は、
やっぱり最高だと思う。
そして何より、
少しでも興味を持ったものについて、
その場で調べてみるのも楽しい。
まるで歩きながら学習しているようで、
胸も、お腹も、
そして心までいっぱいになっていく。
私の中にある知識の泉も、
少しずつ、
どんどん水位を上げているようだった。
この湧き上がる泉に蓄えたものを、
私が感じた感動とともに、
これからたくさん言葉にして
届けていけたらいい。
そんなことを、そっと心の中で思っていた。
しばらく私のそばを離れ、
どこかへお散歩に出かけていた風も、
どうやら戻ってきたみたいだ。
大岡川に架かる橋の上から眺める景色は、
やはり素晴らしい。
ここでSUPに挑戦し、
頑張った日のことも思い出される。
クラゲや牡蠣、小魚やエビ、イカ、
クロダイ、スズキまで、
この川の中に生きているなんて、
本当に驚いてしまう。
私の住んでいる町にも
川はいくつかあるけれど、
これほど多くの生き物が暮らす、
魚の宝庫のような川は、おそらくないだろう。
水面がゆらゆらと揺れている。
そして、柔らかな風が、
歩いて流れた汗を優しく拭ってくれる。
川を眺めていると、
水の中の魚たちまでが、
私に「お帰り」と
声をかけてくれているような気がした。
私は、光を感じることが好き。
そして何より、風を感じることが好きだ。
風に包まれていると、
自然そのものに
抱かれているような心地になる。
私は、ふと思った。
風が私を呼んでいる。
大岡川を吹き抜ける風が、
私の髪を揺らし、
頬をなで、
そっと背中を押してくれる。
「もっと歩いてごらん」
そんなふうに
語りかけられているような気がした。
だから私は、
今日も風の向くままに歩き続ける。
そんな時、ふと頭の中に、
あるメロディーが流れてきた。
風が私を呼んでいる。
鳥が私を呼んでいる。
木々が私を呼んでいる。
青い空も、流れる雲も、私を呼んでいる。
たしか、そのような歌だったと思う。
まるで、私自身が海に向かって
叫びながら歌いたくなるような言葉だ。
少し気になり、その曲を聴いてみた。
まだ歌詞の一つひとつまでは
理解できていないけれど、
なんとなく心惹かれる、素敵な歌だと思った。
明日から、朝ウォーキングの
音楽リストに加えることになるかもしれない。
でも、その前に、
今日の待機時間に
歌詞をゆっくり読み解いておこう。
言葉の意味を知ってから聴けば、
一つひとつの歌詞が、
より深く、味わいを持って
心に響いてくるはずだから。
そろそろ、私の朝ウォーキングも
ゴールへ近づいている。
今日は、いつもより
ずいぶん時間がかかってしまったけれど、
目標にしていた10キロウォークを
無事に超えることができた。
神々しい朝の感動。
小さな達成感。
そして、新しい感覚との出逢い。
そのすべてを光る宝物のように
胸に抱きながら、
私は今日のゴールへとたどり着いた。
クールダウンのストレッチを終えたら、
次に待っているのは、
四日ぶりの私だけのオアシス時間。
心も体も満たされた朝の余韻に包まれながら、 ゆっくりと汗を流そう。
風が私を呼んでいる✨
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