昨夜は、寝る前の支度が驚くほど
サクサクと進み、
1:00までには眠ることができた。

アラームを4:00にするか、4:30にするか、
少し迷った。
4:00に起きれば、朝の時間が30分増える。
それはそれで嬉しい。
でも、ここ二日ほど、
少し明るくなり始めてから歩く朝が
思いのほか楽しかった。
それに30分、多く眠ることもできる。

だから今日も、4:30。
アラームが鳴って一度は目を覚ましたものの、
少しぐずぐずしているうちに、
また10分ほど夢の中へ
戻ってしまったらしい。
結局、起き出したのは4:40。
支度をして外へ出た。

そして、歩き始めてすぐ。
私の目に飛び込んできたものがあった。
伊勢佐木モールの遥か先。
建物と建物の、
ほんのわずかな隙間から見えた空だった。

目が覚めるような、透き通った空色。
その上を、白い絵の具を含ませた
大きなハケで、
すっと一度だけなぞったような
雲が伸びている。

なんて綺麗なんだろう。
思わず足を止めたくなるほど、
心を惹かれた。

歩みを進めるにつれて、
空を遮っていた建物が少しずつ途切れ、
その姿がだんだんと現れてきた。

すると、その淡く澄んだ空の向こう側に、
大きな雲が浮かんでいた。

朝の太陽の光を受けて、
ほんのりとピンクゴールドに染まりながら、
どっしりと空に横たわっている。

軽やかに伸びる白い雲。
その向こうに浮かぶ、
壮大なピンクゴールドの雲。
まるで、空いっぱいに広げられた
一枚の絵錦を眺めているようだった。

以前、読んだ本の中に、
「空」という詩があったことを思い出した。
私も、詩を詠んでみたくなった。


鳥のように、空を飛びたい。
あの雲のように、まっすぐ空を駆け抜けたい。

絵なら描くことができる。
絵の中なら、触れることだってできる。
けれど、本当の空には手が届かない。

だからこそ、美しいのかもしれない。
だからこそ、神々しいのかもしれない。
だからこそ、人は空を見上げ、
心のどこかで敬うのかもしれない。
そして、手が届かないからこそ、

あの空へ向かって
羽ばたいてみようと思えるのかもしれない。


……なんちゃって。歩きながら、
そんなことを考えていた。
でも不思議。
空には手が届かないのに、
空の気配は、
ちゃんと私のところまでやってくる。

風が舞う。
遥か高いところを通り抜け、
あの白い雲をかすめ、
ピンクゴールドの光をまとい、
また私のところへ戻ってくる。

その風に髪を揺らされながら、ふと思った。
もしかすると私は今、
風を通して空に触れているのかもしれない。

空の香り。
空の光。
空の気配。
そして、まだ始まったばかりの朝。

今日も私は、
空を見上げながら歩いていく。

手の届かない空へ、
心だけは大きく羽ばたかせながら。
そして、
その空の香りを運んでくれる風とともに。