長い一日が終わろうとしている。
長い、長い一日だった。

今日もまた、朝から歩き出した。
そして、私の一日が始まった。

ずいぶん早い時間から歩き始めたから、
朝の出来事が、
今ではもう遠い昔のことのように感じられる。

歩いていた時間は3時間半。
けれど、実際に足を動かしていたのは、
おそらく1時間と少しだったのだろう。
残りの時間、私は何をしていたのだろう。

いろんなものを魅ていた。
感じていた。
心に響かせていた。
そこから浮かんでくるものをイメージし、
言葉にして表現することに、
夢中になっていた。

そんな時間の中で、
私は自分の過去、現在、未来へと
続いていく流れを魅つめていた。
そして、ひとつのことに気づいた。

現在という場所から、
一歩ずつ未来へ向かって歩いていくこと。
たとえ同じ道を戻ったとしても、
それは過去へ戻ることではない。
戻るように見えても、
私はちゃんと前へ進んでいる。
その一歩もまた、
現在を未来へ変えているのだから。

そして、もうひとつ。
未来は、書き換えられる。

未来とは、
最初から決めつけてしまうものではない。
そのとき、そのときの自分の心に従って、
少しずつ、少しずつ、書き換えていけばいい。
そして、書き換えたその先には、
思いもしなかった
素晴らしい出来事が待っていることがある。
今日の私が、まさにそうだった。

私は今日、またひとつ、
素晴らしい演奏に巡り逢えた。
それも、自分が進もうと思っていたコースを、
ほんの少し予定変更したからこそ
生まれた巡り逢いだった。

そこで私は、
『HANABI』という曲に巡り逢った。
『HANABI』という歌詞に巡り逢った。
そして、『HANABI』という曲が
本当に伝えようとしているものに、
ようやく触れることができた。

その歌が私に授けてくれた、大切な言葉。
もう一回。
もう一回。
その言葉を心に抱きながら、
私は今日という小さな未来を、
その都度、
その都度、
書き換えてきた。

そして気がつけば、
私の今日の物語は、最終章へと入っていた。

風さんは、ずっと一緒だった。
私が歩くたびについてきてくれた。
立ち止まれば、そばで待っていてくれた。
そして私が心の声で呼ぶと、
必ずやってきてくれた。
そのたびに、ほんの一言、
温かい言葉を残してくれた。

一日の終わりを迎えた今も、
風さんは私の周りを軽やかに舞っている。
もう一回。
もう一回。
まるでその言葉を、
夜空から私のもとへ
降らせてくれているように。

そして、今日一日のいくつもの出逢い。
そのひとつひとつが、
今日の私の爽やかな心を、
さらに清らかに、
さらに滑らかにしてくれたような気がする。

ありがとう、あなた。
そして、ありがとう、風さん。

さあ、最後のページには、何を書き記そう。
そう思ったけれど、
本当はもう、とっくに決まっている。
これしかない。

未来は書き換えられる。
うまくいかなければ、
もう一回。
思っていた未来と違ったなら、
もう一回。
そのときの自分の心に従って、
また書き換えればいい。

もう一回。
もう一回。
そうやって私は、明日という
まだ何も描かれていない未来へ、
また一歩を踏み出していく。

それでは、そろそろ。
私の今日一日の物語を閉じよう。
風さん、
今日も一日、ありがとう。
そして今日、巡り逢えたすべてのあなたへ。
ありがとう。

また明日。
おやすみなさい。