12時からご予約をいただいている
あなたの待つホテルは、
私のお部屋からすぐ近く。

今日はお店へ寄らず、
そのまま向かうことにした。
あっという間に到着して――

本日最初のドアが開きました。
迎えてくださったのは、
にこやかな笑顔のあなた。
とてもフレンドリーで、
初めてお逢いしたとは思えないほど
話しやすい。
会話のリズムも心地よく、
これから始まる時間を
予感させるようなプロローグだった。

ご挨拶代わりにそっと触れていくと、
ふ言葉よりもあなたの表情が
気持ちを伝えてくれた。
それが嬉しくて、
いつの間にか時間を忘れていた。

そして今度は、あなたから私へ。
とろけるような優しいタッチ。
腕に抱かれ、耳元で囁きながら、
ぬくもりと鼓動を感じた。

そのあとは腕枕でいろんな話をした。
話すほどに、
少しずつ距離が縮まっていくのが嬉しかった。
ドキドキして、ワクワクして、少し艶めいて。

「この時間は何色だったのだろう」
ふと思ったけれど、
無理に色を決めなくてもいい。
自然体でいい。

そう思ったとき、
あなたがそっと
差し出してくれたものにあった
爽やかなブルーのラベルが目に入った。
ああ、この色なのかもしれない。
風のように爽やかな、
あなたの優しさの色。

ホテルを出ると、ようやく風さんに逢えた。
「さっきはすぐ行っちゃうんだもん」
ごめんね、風さん。
またすぐ出てくるから、
そのときは一緒に歩こうね。