楽しみにしていたカイザーパンをひと口。
卵のまろやかさとベーコンの香ばしい塩気に、
名前のわからない香草のような風味が
ふわっと重なった。
どこかごま油を思わせるような、
丸くてやさしい香ばしさ。
パクチーだったのかしら。
正体はわからない。
でも、そのわからなさまで含めて、
とてもおいしかった。

気になっていたベーコンも、
卵と香草に包まれると
不思議なくらいまろやかになる。
卵、ベーコン、香草が奏でる三重奏が、
味をさらにやさしくしていた。

そして、そのまろやかさを受け止めるのが、
少し硬めのカイザーパン。
丸くて、しっかりした食感のパンに、
なめらかな卵とベーコン、そして香草。
このサンドイッチ、なかなかいけてる。
注文してから作ってもらって、370円。
今まで買っていたパンのことを思えば、
ずいぶんお得に感じる。
しかも無料で紙袋までつけてくれる。

明日の朝もここで買おうかな。
今日と同じカイザーパンでもいい。
でも、明日は明後日の
電車の中で食べるパンも
用意しておかなければならない。
三日間同じパンというのも、
ちょっと考えもの。
まあ、今から決めなくてもいいか。
明日の気分で選べばいい。

気になって、
カイザーパンのことを少し調べてみた。
オーストリアで親しまれてきた、
少し硬めの伝統的なロールパン。
表面には王冠のようにも見える
切れ込みが入り、
「カイザー」という名前も
どこか皇帝を思わせる。

ハムやチーズを挟んで
食べることも多いらしい。
食パンにハムとチーズを挟む
クロックムッシュはフランス。
パニーニにハムやチーズを挟む
ホットサンドはイタリア。
パンは違っても、中
に挟むものはどこか似ている。
なんだか私は最近、
ヨーロッパスタイルの朝食を
楽しんでいるみたい。

シンプルな朝ごはんなのに、
「ヨーロッパ」と思うだけで、
急に少しおしゃれな食卓に思えてくるから
不思議だ。

朝ごはんを終え、
テレワークもメールチェックだけで
簡単に済んだ。
キャリーケースを広げて、
もう使わないものを
片付けようと思ったけれど、
意外と使わないものがなかった。
ということは、
私は本当に必要なものだけを
広げているということなのだろう。
だから最近、撤収作業も早いのかもしれない。

そして今日は、12時から出勤します。

14時半からご予約くださったあなた、
ありがとうございます。
私が横浜に来るたびにお時間を作って、
遠くから逢いに来てくださる。
そのお気持ちが、いつもとても嬉しいです。
あなたとの時間の扉が開くのを、
今から心待ちにしています。

16時からご予約くださったあなた。
ちょっとだけ久しぶりかな。
と言っても、二週間ぶりですね。
あなたの愛くるしい顔を
「可愛い」と言いながら触れること。
そして、あなたからも「可愛い」と
言ってもらえること。
そんな、少し甘くて柔らかな時間を
楽しみにしています。

そして19時からご予約くださったあなた。
いつもは18時からだけれど、
今日は私の都合で
19時からになってしまってごめんなさい。
でも、最後まであなたと
一緒にいられることが、とても嬉しいです。
今日は一か月ぶりの再会。
積もる話もいっぱいあるから、
またおしゃべりタイムに
なってしまうかもしれないわね。
それもまた、あなたとの時間。
今夜、あなたと真夏の夜の夢を
見られることを、楽しみにしています。

朝、歩き終えて見上げた私の小さな空には、
三つの雲が浮かんでいた。
大きさも、形も、それぞれ違う三つの雲。
あのときはまだ、
何色にも染まっていなかった。

でも今は、その三つの雲が、
これから始まる三つの時間のように思える。
さあ、今日はそれぞれ、
どんな色に染まっていくのだろう。
まだ白いキャンバスのままの三つの世界。
これから、あなたと私で創っていこう。