メイクを済ませ、ほっとしたのだろうか。
10時半頃からうつらうつらして、
そのまま眠ってしまったらしい。
目が覚めたのは11時半。
1時間。
思いがけない朝寝だった。
さあ、着替えよう。
持ち物をまとめ、ゴミをまとめて、
お店へ出かけよう。
今日は横浜ステイ最終日。
そして、お店への出勤も
ひとまず今日が最後になる。
明日と明後日はお休み。
そう思うと、ほんの少し寂しい。
でも同時に、
久しぶりの我が家へ帰れることが嬉しい。
横浜と我が家。
今、私の心はふたつの場所の間を
行ったり来たりしている。
けれど、これは迷いではない。
以前なら「もう少し横浜にいたい」
と思ったり、反対に、
「早く帰りたい」と思ったり、
そのどちらが
本当の気持ちなのだろうと
考えていたかもしれない。
今日は違う。
これは、移ろいなのだと思う。
どちらかに決めようとするのではなく、
心がふわりと宙へ浮かび、
そこからふたつの街を眺めている。
体はまだ横浜にある。
でも心は、ときどき我が家へ飛んでいく。
そしてまた横浜へ戻ってくる。
もし体がふたつあったなら、
どちらにも同時にいたい。
きっと、それだけなのだ。
どちらも好きだから。
どちらにも大切なものがあるから。
だから今日は、どちらかを選ばなくていい。
横浜を思う私も、
我が家を思う私も、
どちらも今の私。
そのとき心が向いたほうへ、ふわり、ふわり。
これも、今朝見つけた
心のフリースタイルなのだろう。
なんだか少しずつ、
余計なものを脱いでいるような気がする。
こう思わなければ。
こう感じなければ。
そんなものを一枚ずつ脱いだ先にあるのは、
子どもの頃のような、
あるがままの心なのかもしれない。
時計を見る。
そろそろ時間。
今日は12時から出勤します。
お誘いをお待ちしています。
そして14時からご予約くださったあなた、
ありがとうございます。
初めてお逢いするあなた。
どんな方なのだろう。
まだ知らないからこそ、
想像は自由に膨らんでいく。
横浜ステイ最後の日。
9日間かけて書いてきた物語も、
いよいよ最後のページへ向かう。
でも、結末はまだ知らない。
だから今日も、
心のポケットには余白を残して。
どんな色が飛び込んできてもいいように。
最後のページが、
彩り鮮やかな心模様で満たされることを
楽しみに――
さあ、今日という一日へ出勤しよう。
心、ふたつの街をわたる✨
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