引き続きご予約をいただいていたので、
そのまま次のホテルへと向かった。
そして、
次のドアが開きました。
あなたの顔が見えた途端、
思わず私は両手を挙げた。
「わあ、久しぶり!」
たぶんその瞬間、
私がどれほど嬉しかったのか、
あなたにもすぐ伝わったと思う。
「そうだね、久しぶりだね。
すごく忙しかったんだよ」
そう話すあなたの顔を見ながら、
私は何度も心の中で、
本当に久しぶりだなあと呟いていた。
あなたからプレゼントしていただいた
バッグを見るたびに、
どうしておられるのかな、
元気にしておられるのかなと、
ふと思い出していたから。
「1年までは経っていないけど、
だいぶ久しぶりよね」
そんな言葉を交わしながら、
私たちは再会を喜び合った。
そして、
久しぶりの時間を埋めるように、
熱く抱きしめ合った。
あなたの胸に身を預けると、
すぐ近くから鼓動が伝わってくる。
ああ、
本当にまた逢えたんだ。
そう思った瞬間、
胸の奥がゆっくりほどけていった。
あなたと過ごす時間には、
いつも乾杯がある。
そして、
その隣には何かしらのおつまみ。
時には軽食だったり、
フルーツが添えられていたり。
今日はどちらかといえば、
すっかり私好みの、
お酒が進むものばかりだった。
チーズ。
生ハム。
ソフトサラミ。
そして、
あのナッツ。
これがおいしくて、
ついつい手が伸びる。
ポリポリ。
ごくごく。
そしてまた、
おしゃべり。
久しぶりなのに、
不思議なくらい時間の隙間は感じなかった。
逢わなかった時間を埋めようとするでもなく、
ただ今ここにあなたがいて、
私がいる。
それだけで、
ちゃんと以前の続きから始められる。
そんな時間だった。
またあなたの腕に抱かれながら、
私は何度も思った。
あなたがそばにいること。
あなたにまた逢えたこと。
それが、
こんなにも嬉しい。
秋の夜の風は、
昼間より少しだけ澄んでいる。
もしかしたらその風が、
私の「逢いたいな」という思いを、
どこかで拾ってくれたのかもしれない。
そして、
そっとあなたのところまで
運んでくれたのかもしれない。
だから今夜、
このドアが開いた。
そんなふうに思いたくなる再会だった。
ホテルの部屋を出て、
再び外へ。
秋の夜気が頬に触れた。
けれど心の中には、
まだあなたのぬくもりが残っている。
楽しかった時間も、
交わした言葉も、
抱きしめられた腕の感触も。
そのすべてを胸の中にそっと抱えながら、
私は待機所へと戻っていった。
秋風は、
まだ少しだけ、
あなたの気配を運んでいた。
久しき人
秋風連れて
ドアひらく
胸の鼓動に
時ほどけゆく
— Morimura
秋風、久しき人を連れ来たる✨
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