今朝は、予定より少し遅れて始まった。

4時半に起きるつもりが、
目を覚ませば5時48分。

ようするに寝坊したのだけれど、
不思議と落ち込まなかった。

むしろ、1時間10分も
余計に眠れたことが嬉しかった。

予定通りなら、
睡眠時間は2時間にも届かなかったのだから。

外へ出て、いつものように身体を伸ばし、
深呼吸する。
そして私の小さな空を見上げた。

いつもなら、まだ群青の世界。
けれど今朝は、もう真っ白だった。
その白を魅た瞬間、私は思った。

これは、今日一日の私の余白なのだ、と。

遅れて始まった朝。
でも、遅れたからこそ逢える景色もある。

そう思ったら、
寝坊したことなど、
もうどうでもよくなった。

今日はこの白い余白に、
いったい何が最初に描かれるのだろう。

そんな小さな期待を胸に、私は歩き始めた。

キュッ、キュッ、キュッ、キュッ。

――そしてこのあと、
最初に余白へ入り込んできたのは、
思いがけず、遠い昔の銀色の記憶だった。

— Morimura