序章|群青の鏡、心のあわい✨
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いつものベンチにたどり着いた。
目の前には、
静かに朝を迎えようとしている海。
遠くで汽笛が鳴り、カモメが声を上げる。
水面は風に揺れ、
岸壁に小さな音を立てている。
今朝の空は、不思議な色をしていた。
漆黒と群青、そして白。
その三つの色が、互いの境界をほどきながら、
幾重にも重なっている。
まるで、
私の心のあわいを映しているようだった。
星を探して歩き始めた朝。
けれど、いつの間にか私の心は、
遠い過去へと旅をしていた。
忘れていたはずの音色。
懐かしい人たちの面影。
そして、ひとつの星から生まれた、
心と心の不思議な響き。
点と点は、
思いがけないところでつながっていく。
それは、過ぎ去った時間だけではなく、
これから訪れる時間へも
続いているのかもしれない。
今朝、私はひとつだけ願いを預けてきた。
その願いもまた、
まだ見ぬ新しい物語への小さな一点。
風さん。
今日も、いい朝になりそうね。
群青の鏡が、ゆっくりと白にほどけていく。
さあ、今朝の物語を始めよう。