朝の独立詩|群青鏡、心のあわいに光を結ぶ―― 昨日を抱いて、明日へと歩む ――
勃つねで応援-
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群青の
深き鏡に
星ひとつ
昨日の心を
そっと映せば
白き雲
胸の憂いを
吸い上げて
夜の静寂に
溶けゆきにけり
消えたのではない
忘れたのでもない
あの日の痛みも
昨日のため息も
遠い日の懐かしさも
みな群青の奥深く
静かに抱かれ
新たな息吹を待っていた
星を見上げれば
遠き日の私がいる
鳥取の夜に響いた
一台のピアノ
その音色に染まった青は
幾年もの時を越え
今も私の心に息づいている
あの夜の星と
今朝の星離れた時を結ぶ
見えない一本の糸
点を結べば、線になる。
線の先には、まだ見ぬ点がある。
その点を結べば、新しい面が生まれる。
面は重なり、世界は広がり、
歩き続ける私の足元から、
また新しい物語が始まる。
やがて群青は
白へとほどけ
万国橋に吹く風が
過去と現在のあわいを渡る
昨日の私は
昨日のままでいい
今日の私は
昨日を抱いたままでいい
乗り越えてきた幾つもの夜が
今朝の私を支えているのだから
クスノキの深き緑に
ひとつの願いを預け
海へと歩けば
水鏡に二筋の路
別々のところから生まれた流れが
遠くでそっと重なってゆく
急がず
求めすぎず
ただ互いの響きを感じながら
二つの心も
こんなふうに
美しい調べを奏でられたなら
雲間には
ぽっかりと開いた
青いトンネル
その向こうには
まだ知らない空がある
まだ知らない心がある
そして
まだ知らない私がいる
黒と群青と白
三つの色のあわいに
光と影が寄り添い
昨日の涙も
今日の微笑みも
ひとつの空に溶け合ってゆく
ああ
心の余白とは
何もない白ではなかった
幾つもの色を抱きながら
新しい光を迎え入れる
静かな強さだったのだ
風よ
今日も私を包んでおくれ
水よ
今日も私を映しておくれ
星よ
見えなくなっても
その光を心に残しておくれ
私は歩く
昨日の私を連れて
遠い日の私を連れて
そして
これから出逢う
新しい私を迎えに
群青の鏡は
私の心を白へと還し
その白い余白に
新しい勇気という光を灯した
さあ
今日という一日よ
どんな色でも
迎えにゆこう
風の向くまま
気の向くまま
心の向くままに
私の物語は
まだまだ続いてゆくのだから
反歌群青の
鏡に抱かれ
明ける空
ふたつの光
心に結ぶ— Morimura