初めまして、心の距離を越えて〜秋陽がつないだ、もうひとつのご縁〜
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引き続きご予約をいただいていたので、
次のホテルへと向かった。
次のお時間まで20分ほど。
少し歩く距離もあるから、
のんびり歩いて、途中のベンチでひと休み。
その間に日記をアップすれば、
ちょうどいい頃合いかな。
そんなことを考えながら、
柔らかな秋の日差しを浴びて歩いていた。
そういえば、このホテルも久しぶりね。
そんなことを思いながら到着し、
連絡を入れようとした、
そのとき。エレベーターの物陰から、
優しい笑顔のあなたが現れた。
あっ、すぐにわかった!
初めてお逢いするあなたなのに、
不思議と親しみを感じる笑顔。
そして、自然と手をつなぎながら、
次のドアを開いた。
あなたは、とても気さくで話しやすい方。
もっとも、私も相当なおしゃべりだけれどね。
最初から会話はリズミカルに弾み、
まるで以前から知り合いだったかのような
心地よさ。
そして、ふたりでぎゅっと抱きしめ合った。
その温もりが、なんだか嬉しい。
「スタイルいいね」
「綺麗な人でよかった」
そんなふうに褒めてくださるから、
「あら、いきなりそんなに褒められたら、
私、舞い上がっちゃうわ」
なんて言いながら、思わず笑顔がこぼれる。
なんだか素敵なプロローグ。
そして、まずは私からあなたへ。
そっと優しく触れていく。
あなたが心地よさそうに
表情を緩めてくださるのがわかると、
それだけで私も嬉しくなった。
今度は、あなたから私へ。
「痛くない?」そんなふうに気遣ってくださる。その言葉のひとつひとつに、
あなたの優しさが感じられて、
心まで温かくなっていく。
そして、またふたりで抱きしめ合った。
初めてお逢いしたはずなのに、
不思議と安心できる。
あなたの温もりと、
私を大切にしてくださる優しい気持ち。
そんなものをいっぱい感じながら、
幸せな時間が流れていった。
そして、そのあとは……。
いつの間にやら、おしゃべりタイム!
ひょんなことから話が弾み、
驚くほど話が合う、合う、合う!
もう、笑っちゃったわね。
気がつけば、お仕事のお話まで
いっぱいしてしまった。
でもね、ただ話が弾むだけではなかった。
「ああ、わかる、わかる!」そんなふうに、
お互いの考えや気持ちが自然と重なっていく。
これって、なんだか嬉しいことね。
初めてお逢いしたあなたなのに、
こんなに心の距離が近づくなんて、
思いもしなかった。
きっと、最初にふたりで抱きしめ合い、
お互いの温もりを感じたことも、
心の扉を開く
きっかけになったのかもしれない。
人と人との距離って、不思議ね。
何度もお逢いしていても、
なかなか近づけないこともあれば、
初めてなのに、
ずっと前から知っていたように
感じることもある。
今日のあなたとの時間は、まさに後者だった。
本当なら、このまま一緒に飲みに行けたら、
もっと楽しいでしょうね。
そんな気持ちにもなったけれど、
残念ながら私はまだお仕事の途中。
だから、その楽しみはまたいつか。
そして、お別れの時間。
またお逢いできたら嬉しいな。
そんな想いを胸に、あなたとお別れした。
ホテルを出ると、
秋の柔らかな日差しが、まだ街を包んでいた。
今はベンチに腰を下ろし、
あなたと過ごした時間を振り返っている。
ほんの少し前まで、知らなかったあなた。
けれど今、私の心には、
あなたの笑顔と言葉、
そして優しい温もりが残っている。
初めましてから始まった、
心の近いふたりの時間。
今日の秋陽が、またひとつ素敵なご縁を
運んでくれたような気がした。
ありがとう。
またお逢いできる日を、楽しみにしています。
秋陽さす
初めての手に
温もりを
重ねて近き
心となりぬ
— Morimura