ピンクゴールドの光が
水面に描いた一本の道。
その輝きに導かれるように、
私は今日という新しい一日へ、
太陽に向かって歩き始めた。
耳元に流れるのは「ケセラセラ」
なるようになる。
負けないで、今日も踏ん張っていこう。
今日はほんの少しだけ、
あなたと過ごすきらめきの時間をご褒美に。
そして何より、
私を一番大切にできるのは私自身。
生まれ変わったとしても、
私はまた私を選びたい――
そんな歌のメッセージが、
朝の光と重なって心に響いた。
光の道に感動しながら思い浮かべたのは、
離れて暮らす家族のこと。
媽祖廟と関帝廟で願うことは、
いつも変わらない。
今日も家族が無事に、
幸せに過ごせますように。
そして関帝廟では、
そこへそっと、
「宝くじが当たりますように」と付け加える。
私は以前、
三国志に夢中になった時期があった。
小説もコミックも、
夢中になって読みふけり、
映画『レッドクリフ』にも心を奪われた。
曹操や劉備よりも、
知性と気品を感じる諸葛孔明に惹かれ、
武将らしい勇ましさと義理人情を併せ持つ
関羽も好きだった。
だからだろうか。
私にとって関帝廟は、
ただお参りをする場所ではない。
門の前に立つと、
物語の中を勇ましく生きた関羽の姿と、
かつて三国志を
貪るように読んでいた頃の自分が、
遠い記憶の中からよみがえってくる。
もし中華街を歩く中で
関帝廟に出逢っていなければ、
こんなふうに懐かしい時間へ
心を旅させることもなかったのかもしれない。
最近のウォーキングでは、
目の前の風景をただ眺めるだけではなく、
ふと目にしたものの向こう側から、
忘れていた記憶が次々と呼び起こされる。
あの頃の私。
少しずつ成長してきた今の私。
そして、見ること、歩くこと、
感じること、考えることのできる、
この瞬間の私。
過ぎた日々を懐かしみながら、
今まで歩いてきた自分を静かに褒めたくなる。
そして、こうして今日を生きていることに、
感謝せずにはいられない。
勇ましさの奥にある優しさと、
義理人情に厚い関羽の心を思いながら
関帝廟を後にし、
次に向かったのは朝そばだった。
今日の一杯は、
冷たいメニュー第三弾の「とろみ三昧」
そばの上には、モロヘイヤ、オクラ、
とろろ、めかぶ、温泉卵。
そして「ネギ多め」でお願いした、
たっぷりのネギ。
毎日そばを食べるなら、
こんな具材を添えるとよい、
と書かれていた内容を、
そのまま一杯にしたようなメニューだった。
「温泉卵の代わりに納豆なら、
さらに私好みなのに」そう思いながら、
とろとろの具材と一緒に、
冷たいそばをつるつる、ずるずるといただく。
冷たさと心地よい喉越しが、
歩いて火照った体を少しずつ冷ましてくれる。
おいしい。
どれほど眠たくても、
この朝そば時間だけはやめられない。
そばを食べに行くなら、
何も一番早い時間でなくてもいいはずなのに、
私は朝の光を浴びた直後に食べる、
この一杯が好きなのだ。
とろとろ、つるつる。
お腹いっぱいになって店を出ると、
今度は「このそばは何割なんだろう。
十割ではなさそうだから、二八かな」と、
新しい疑問が浮かんできた。
そのまま、
最近のお決まりとなった大岡川へ向かう。
足は少し疲れ、お腹も重い。
それでも、
今日は、
どんな発見が待っているのだろうと思うと、
足は自然と前へ進んでしまう。
新しいことを知りたい。
新しい景色に出逢いたい。
新しい気づきや体験に触れたい。
眠気にも、疲れにも、満腹にも勝ってしまう、
私の好奇心。
今日もまた、その心に背中を押されながら、
私はまだ見ぬ何かを探して歩き始めた。
朝のひとり言〜光と記憶の心の旅✨〜
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