焼き茄子には時間がかかるから、
とりあえず茄子を火にかけた。
お風呂に入る前に、
ある程度の下ごしらえを済ませておきたい。
考えなければならないのは、
今日の晩ごはんだけではない。
明日の朝ごはんと晩ごはん、
そして明後日の朝ごはんまで、
冷蔵庫にある
食材と相談しながら決めておきたい。
我が家では、
昼ごはんはだいたい
各自で食べることになっている。
休日や、
平日でも家族と顔を合わせているときは、
出かけたついでに近くのデパ地下へ立ち寄り、
私はイングリッシュマフィンや
カスクートなどのパンを、
家族には、お寿司コーナーのお寿司を
買ってくることが多い。
だから、私が用意するのは、
今日と明日の晩ごはん、
明日と明後日の朝ごはんの4回分。
メイン料理だけではなく、
副菜も作らなければならない。
食材を上手に使い回しながら、
メインを考え、汁物を考え、サラダを考え、
デザートを考える。
そして足りないものがあれば、
明日のうちに買い足さなければならない。
料理もまた、仕事と同じだ。
まず段取りを考えなければ、
なかなか手際よく進めることができない。
少し面倒ではあるけれど、
私は実際の作業に移る前の、
この考える時間が好きだ。
仕事をするときも、
料理をするときも、
頭の使い方はどこか似ているのかもしれない。
そろそろ茄子が焼き上がった。
叩ききゅうりもできた。
蛤のお吸物もできた。
あとは、火にかけるだけで済む。
明日の朝ごはんのサラダに使う
野菜の下茹でも終わり、
汁物の具材も刻んだ。
足りないものもリストアップできた。
これで、自宅にいる間の
ごはんの準備はばっちりだ。
料理に夢中になっているうちに、
さっきまでふらふらしていたことも、
疲れていたことも、
寝不足でしんどかったことも、
どこかへ消えてしまったようだった。
要するに、やることがなくて
気が緩んでいただけなのかもしれない。
2日半しか家にはいられない。
それでも、
ここにいる間は家族の笑顔が見たい。
だからこそ、心を込めて料理を作ろうと思う。
ひと通り下ごしらえを終え、
ベランダに出て風に当たった。
頬をなでる夕方の風が、なんとも心地よい。
青い空には、
そろそろ沈もうとする太陽の静かな光が、
きらきらと輝いていた。
容赦なく照りつけていた昼間の太陽とは違い、
夕方の光は柔らかく、
吹き抜ける風も優しい。
その光と風に包まれながら、
家族とともに過ごせる喜びを、
しみじみと感じていた。
それでは、そろそろお風呂に入ろう。
風の中で整う、家族のごはん✨
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