外の気温は、すでに27℃あるらしい。
それでも、曇り空の下を
心地よい風が吹き抜けていた。
ばたばたと慌ただしく会社を出た私を、
その風が優しく迎えてくれた。
車に乗り込むと、
車内にはエアコンが効いていて快適だった。
後部座席に身を預け、
ぼんやりと外を眺めながら、
ゆったりとくつろぐ。
このまま軽やかな気持ちで、
いつもの道を会社へ戻れそうな気がした。
けれど、身体はくつろいでいても、
頭の中は少しも休んではいなかった。
定例会が終わった後の予定を思い浮かべると、
細かな仕事が次から次へと湧き上がってくる。
まるで、バドミントンのシャトルが
四方八方から飛んでくるようだ。
一つずつラケットで捉え、
思い切りスマッシュを
打ち返したい気分になる。
中途半端に返してしまえば、
今度はこちらへ鋭く打ち込まれ、
私が思い描いている
一日のスケジュールが
崩れてしまいそうだからだ。
少し早めに出たこともあり、
10:00からの会議には
十分間に合う時間に戻ることができた。
けれど、
そのまますぐに会議へ向かってしまえば、
13:00頃までずっと拘束されることになる。
それは少し、もったいないような気がした。
そこで、少し遅れて参加することを
伝えてもらい、
ようやく、ほっと一息。
ほんの束の間のコーヒータイムを
楽しむことにした。
コーヒーのお供は、
今朝食べてすっかり気に入ったバター餅。
優しい甘さに、
私好みの少し硬めでもちもちとした食感。
そして、口いっぱいに広がる
バターの香りがたまらない。
こんな時間に食べていたら、
お昼の会食のお弁当が
入らなくなるかもしれない。
遅れて参加するついでに、
今日のお弁当は何だろうと
覗いてみたくなったけれど、
まだ届いていないようだった。
今日もうなぎだったらいいのにな。
中華風だったら、少し残念だな。
暑い日には、やはりさっぱりとした
和食のお弁当がうれしい。
それよりも、今日は朝そばを
食べていないのだから、
ざるそばだったら最高なのだけれど、
会議のお弁当にざるそばが出てくることは、
まずないだろう。
そんなことをあれこれ考えながら、
コーヒーの香りに包まれていた。
窓の外では、
先ほど私を迎えてくれた風が、
今も静かに吹いている。
慌ただしい予定の合間に生まれた、
ほんのわずかな余白。
この一杯を飲み終えたら、
また頭の中のシャトルを
一つずつ打ち返しに行こう。
風とコーヒー、束の間の余白✨
勃つねで応援-
-
共有で応援