最初の打ち合わせは驚くほどスムーズに進み、
思い描いていた予定どおりに終わった。

次の打ち合わせは11:00。
そして、12:30からは、
大切な昼食の時間が待っている。

11:00まで30分ほど時間があったので、
近くのホテルのティーラウンジに入り、
アイスコーヒーを飲みながら、
朝のウォーキングのこと、
家を慌ただしく飛び出してきたこと、
そして今日一日の予定を
静かに思い返していた。

頼まれごとの中には、
「できればやりたくないな」
「少し気が重いな」と思うこともある。
それでも今日は、
にっこり微笑みながら、
嫌な顔をせずに引き受けようと思った。
もしかすると、
また仏様がそっと
背中を押してくださるかもしれない。

自分の気持ちが落ち着かない時もある。
辛い時も、悲しい時も、苦しい時もある。
それでも笑顔でいること。
それは、とても大切なことなのだと思った。

笑顔は、人に優しい気持ちを分け与え、
ささくれだった心を柔らかく、
穏やかに包み込んでくれる。
そして、出逢う人の心に
小さな幸せの種を蒔き、
安心や温もりを届けてくれるような気がする。

私も笑顔でいるよう心掛けているけれど、
まだまだ未熟者だ。
面白くない時や嫌なことがあると、
つい表情に出てしまうこともある。

でも今朝、光に、風に、水に、
そして仏様に、
「いつも笑顔で」という
大切なことを
教えていただいたような気がした。

以前、笑顔は仏教で説かれる
無財の七施の一つだと聞いたことがある。
財産がなくても、
人に施すことができる七つの善行。
その中の「和顔施(わがんせ)」は、
見返りを求めず、
にこやかな笑顔で人に接すること。
その笑顔は、
周りの人に喜びや安心感を与え、
自分自身の心まで
穏やかに育ててくれるという。

人は何かをすると、
つい見返りを求めてしまう。
でも私は、今朝、
心が洗われたあの瞬間を忘れず、
見返りを求めることなく、
いつも笑顔でいられる人になれるよう
精進していきたい。

そうすることで、
自分の内面が少しずつ磨かれ、
その積み重ねが、
やがて私自身の表情となり、
新しい私を
形づくっていくのではないかと思う。

優しく、穏やかで、
自然と人を安心させられるような、
そんな女性になりたい。

忙しい時間も充実している。
でも、その合間にこうして立ち止まり、
自分の心と
静かに向き合う時間があるからこそ、
新しい気づきが生まれる。
そんなことを思いながら、
ゆっくりとアイスコーヒーを口に運んでいた。