夜風に当たりながら、しばらく外にいた。
ただ風とともにいることが、
たまらなく気持ちよかった。
結局、コンビニまで歩いて、
ワッフルをひとつ買った。
待機所に戻ってから、
コーヒーと一緒にいただくことにしよう。
なんだか、もう一度
眠ってしまうのがもったいなかった。
22:00からのご予約まで、
ショートドラマの続きを楽しむことにした。
もう期限が切れていると思っていたのに、
まだ観ることができる。
なんだか嬉しい。
あと1時間くらいは楽しめるかしら。
これが、本当に最後のご褒美。
そんな小さな幸せを楽しんでいるうちに、
そろそろ時間になった。
あなたが待つホテルへ向かおう。
今日は長い時間を取ってくださっているから、
今日一日を過ごした
私の居場所をきれいに片付けてから、
ホテルへと向かった。
そして…最後のドアが開きました。
そこにいたのは、
今日も変わらない、
あなたの優しい笑顔だった。
嬉しかった。
先日お逢いしたときに
二人で話していたことを、
こんなに早く叶えてくださったから。
いつもとは少し違う時間に
ご予約をくださったと知ったときから、
「もしかしたら……」と思っていた。
だから、ずっと楽しみにしていた。
あなたとお逢いすると、
いつも二人でビールを飲みながら、
おつまみをつまみながら、
取り留めのない話をする。
それが楽しくて仕方がない。
話して、笑って、また話して。
気がつけば、
いつもあっという間に時間が過ぎてしまう。
「延長するよ」そう言ってくださるのに、
不思議なくらい、
そんな日に限って次のご予約が入っていた。
そんなことが何度か続いて、
「一度くらい、
時間を気にせずゆっくり飲みたいね」
そんな話をしていたのよね。
だから今日、
最後の時間を取ってくださったことが、
本当に嬉しかった。
日付が変わっても、まだ二人の時間は続く
1:00まで、誰にも急かされることなく、
あなたとゆっくり過ごせる。
心置きなく飲める。
心置きなく笑える。
暑い夏の夜を、
二人だけでゆっくり楽しめる。
そう思うだけで、少しドキドキしていた。
今日もあなたは、
私の好きなビールと、
私の好きなお菓子を
いっぱい用意してくださっていた。
「乾杯」
グラスを合わせて、
二人だけの小さな夜のパーティーが始まった。
ビールを飲んで、
お菓子をつまんで、
笑って、
また話して。
あなたとは、
どうしてこんなに話が合うのだろう。
年齢も同じくらい。
話のテンポも合う。
そして、なぜだか
お菓子の好みまでよく似ている。
それに、あなたがいつも私のことを、
「かわいい、かわいい」と
言ってくださること。
実は私、それがとても嬉しいの。
ソファに並んで座って、
時々じゃれ合いながら、
二人だけのパーティーを楽しんだ。
そして、そのあとの時間は…
言葉にしてしまわないほうが
いいのかもしれない。
ただ、あなたにぎゅっと抱きしめられたこと。
あなたの優しい手の温もりに
包まれていたこと。
私もあなたの温もりに触れながら、
いつも以上に
近くにあなたを感じていたこと。
それだけを、そっと残しておこうと思う。
ずっと叶わなかった、
時間を気にせず二人で過ごす夜。
やっと叶ったね。
今日は、
あなたとゆっくり過ごすことができて、
本当によかった。
たくさん笑って、
たくさん話して、
たくさん温もりを感じて。
いつも以上に心に残る、夏の夜になった。
そして、
こんな夜を過ごしてしまったからこそ、
別れ際にはもう、次のことを思っていた。
また、あなたに逢いたい。
今夜の続きを約束するように、
夏の夜風が、
二人の余韻をそっと包んでいた。
やっと叶った夏の夜✨
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