うまく時間のやりくりができたと思い、
今日の残りは明日に託して、
気分よく風に乗るように帰り道についた。
途中、少しだけ風さんには
待っていてもらって、デパ地下へ寄った。
家族の笑顔を思い浮かべながら、
あれこれと買い物をする。
これが好きかな。
あれも喜んでくれるかな。
そんなことを考えている時間も、
なんだか楽しかった。
買い物を終えると、
また風と合流して家へ向かった。
帰ったら、一時間半ほどゆっくり休もう。
そう思っていた。
けれど、やっぱり私にはできなかった。
ひとつ用事を思いつけば、それを済ませる。
すると、また次の用事を思いつく。
そうして次々と動いているうちに、
いつの間にか時間だけがするすると
先へ進んでいた。
ふと時計を見ると、もう17:30を回っている。18:30からご飯にすると、
家族には伝えてある。
買ってきたものを並べるだけとはいえ、
お吸い物も作りたい。
そばも茹でなければならない。
そう考えると、
18:00には夕食の支度を始めたい。
だったら、もう今からお風呂に入らなければ。
せっかく時間をやりくりして
早めに帰ってきたのに、
結局ゆっくりくつろぐ時間もなかった。
睡眠貯金をする時間もなかった。
でも、これもきっと私らしいのだろう。
そう思いながら、ベランダへ出た。
今日のうちに、
せめてブラウスだけでも洗って
干しておこうと思ったのだ。
生地の薄いブラウスなら、
風に吹かれて、
きっと寝る頃には乾いている。
ハンガーに掛けたブラウスが、
風にふわり、ふわりと揺れていた。
その姿を眺めているうちに、ふと思った。
なんだか、このブラウスは私みたいだ。
知らないうちに心がじっとりと
湿ってしまっても、
風に吹かれているうちに、
少しずつ余計なものが飛んでいく。
そして最後には、
さらりと軽く、気持ちよく仕上がっていく。
やっぱり、風は私の友達だ。
私の味方。
そして、いつも心のどこかを
支えてくれている存在。
そう思いながら空を見上げ、風に語りかけた。
すると風は、
「そうよ。いつもあなたを見守っているから」と、答えてくれたような気がした。
その言葉に呼応するように、
雲の間からやわらかな光が差し込んできた。
まるで光まで、
「私も、あなたに少し分けてあげる」
と言ってくれているようだった。
気持ちのいい風に吹かれ、
やわらかな日差しを浴びる。
慌ただしく動き続けていた一日が、
そこでようやく、ふっとほどけていった。
風と光に包まれて、
心までふんわりと軽くなった。
そろそろ、お風呂に入ろう。
ブラウスは風に任せて。
私の心も、もう少しだけ、風に預けて。
風が乾かしてくれるもの✨
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