風はある。
けれど、それ以上に蒸し暑い。
帰省ラッシュというほどではないけれど、
お盆で帰省する人たち、
それに外国人観光客。
もともと人の多い駅だから、
今日もやっぱり賑わっている。
駅に着いてから食べる物や飲み物を
買おうと思っても、
レジ待ちの行列に並んでいるうちに、
電車に間に合わなくなるかもしれない。
だから私は、できるだけ駅の構内に入る前に、
買い物を済ませるようにしている。
もう何度も使っている駅だから、
どのお店が比較的空いているかも、
だいたいわかっている。
それにしても暑い。
風はあるのに、
蒸し暑さのほうが勝っている。
じわじわと汗がにじんでくる。
傘は持ってこなかったけれど、
横浜のお天気はどうなんだろう。
地下鉄の駅から地上へ出たとき、
もし雨が降っていたらどうしよう。
そんなことを考えているうちに、
ふと気づいた。
もう、私の思いも、心も、気持ちも、
100%横浜になっている。
やっぱり、環境が変わると、
気持ちも変わるものなのだと思う。
家にいると、
どうしてもこちらの時間を引きずってしまう。
でも、一歩外へ出た途端、
行かなければ。という気持ちが
自然に湧いてくる。
そしてその気持ちは、行きたい。
早く行きたい。
あなたに逢いたい。
抱きしめてほしい。
そんなふうに、
心の階段を一段ずつ上がっていく。
ゆっくりできるはずだったのに、
朝からまた慌ただしい半日になった。
そして、新幹線に乗り、
自分の座席に腰を下ろした。
その瞬間、ようやく今日初めて、
心がふっとくつろいだ。
ああ、やっぱり私は
電車で移動する時間が好きだ。
もう走らなくていい。
もう時計とにらめっこしなくていい。
ただ座っていれば、
目的地へ連れて行ってくれる。
この、ほっとできる時間が好き。
台風のことは少し気になっていた。
けれど、ここまで来て、この新幹線に乗れた。
それだけで、もう大丈夫だと思えた。
このまま行けば、横浜に着く。
あなたに逢いに行ける。
その思いで、胸の中がいっぱいになった。
そして今日は、あなたと野毛飲み。
18:00からご予約くださったあなた。
ありがとうございます。
そして早速、
デートに誘ってくださったことも、
本当に嬉しい。
あなたのことを、もっと知りたい。
もっとわかりたい。
もっと近くで感じたい。
もっと、ふれ合っていたい。
そんなふうに思っていた気持ちが、
今日ひとつずつ
叶っていきそうな気がしている。
初めての野毛飲み。
あなたと一緒なら、
きっと街の見え方も少し違う。
どんなお店なのか。
どんな話をするのか。
どんなふうに笑うのか。
どんなふうに時間が過ぎていくのか。
考えるだけで、胸が少し高鳴る。
さっきまで、
こちらの街に心を残していた私が、
今はもう、横浜へ向かう新幹線の中で、
あなたのことばかり考えている。
不思議なくらい、心は素直だ。
そして今はもう、早く逢いたい。
その気持ちだけでいい。
窓の向こうの景色が流れていく。
それと一緒に、私の心も、
どんどん横浜へ近づいていく。
今日の夜が、とても楽しみ。
あなたに逢えることが、何より楽しみ。
だから今は、
ただこの時間に身を任せていよう。
横浜まで、あと少し。
心はもう、横浜へ✨
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