睡眠貯金という、
長い、長いトンネルを抜けると、
そこは横浜だった。
雨の心配をしていたわりには、
よく寝たな、と思う。
自宅でお昼ご飯をいっぱい食べてきたから、
お腹も空いていない。
だから、
もう寝るしかなかったのかもしれない。
でも、よく考えてみれば、
昨夜眠ったのは22:30頃。
そして今朝、目を覚ましたのが3:30。
ぐっすり眠ったとはいえ、
睡眠時間は5時間ほどだった。
やっぱり、まだ寝足りなかったのだろう。
私は8時間以上の睡眠を目指している。
というより、そもそも寝ることが好きなのだ。
時間さえ許してくれるなら、
10時間以上だって、きっと平気で眠れる。
だから今日の新幹線は、
移動時間ではなく、
私にとっては絶好の「睡眠貯金」
の時間になった。
そして目覚めれば――横浜。
今日から、横浜ステイの始まりだ。
9日間のつもりでいたけれど、
今になってよく数えてみると、
なんと10日間だった。
会社はお盆休み。
いつもの横浜ステイとは違って、
仕事の電話もほとんどないだろう。
メールも、きっと静か。
新たなテレワークもない。
ああ、なんという自由。
……と思ったところで、思い出した。
ファイル5冊分の、やり残した仕事。
そうだった。
それをこちらへ持ってきて、
片付けようと思っていたのだった。
新たなテレワークはないけれど、
過去の負債のテレワークは、
しっかり私についてきている。
まあ、いい。
ぼちぼち片付けることにしよう。
今年のお盆をどう過ごそうか、
ぎりぎりまで迷っていた。
けれど結局、私は横浜で一人、
のんびりと、
自由気ままに過ごすことを選んだ。
ご先祖様を
家族と一緒にお迎えできないことには、
少し申し訳ない気持ちもある。
でも、帰ったらお墓参りへ行く。
そして家族と一緒に
お食事へ行くことにもなっている。
だから、それで許してもらうことにした。
ああ、やっと横浜に帰ってきた。
たった四日ぶりなのに。
離れていたのは、わずか四日間。
それなのに、ずっと長い間、
この町を離れていたような気がする。
でも、離れている間も、
横浜の風はいつも私を見守ってくれていた。
遠くにいても、私のそばにいてくれた。
そして時折、
私の大好きな横浜の海の香りまで、
運んできてくれた。
だから今日は、
横浜へ「やって来た」というよりも、
やっと帰ってきた。
そんな気持ちでいっぱいなのだ。
10日間の横浜ステイ。
こんなに長くこの町で過ごすのは、
もしかしたら初めてかもしれない。
この10日間を捻出するために、
会社の予定をあれこれやりくりした。
あちらを動かし、
こちらを変更し、
家族にもちょっぴり迷惑をかけた。
だからこそ、この初めての10日間を、
思う存分楽しみたい。
お土産をたくさん買って帰ることよりも、
私がここで思いきり楽しんで、
たくさん笑って、
心をいっぱいに満たして、
明るい笑顔で帰ること。
きっとその方が、
家族も喜んでくれると思うから……。
この10日間には、
私の好きなものがたくさん待っている。
毎朝のウォーキング。
そして、朝そば。
マツエクへ行って、
美容院へ行って、
フェイシャルとアイブロウサロンにも行く。
そうそう。
家系ラーメンも、もう一度食べてみたい。
そして――初めての10日間の横浜ステイ、
その始まりには、
初めての野毛飲み!
思いがけず舞い込んできた、
サプライズなプレゼント。
まだ始まったばかりなのに、
10日間がますます楽しみになってきた。
あれもしたい。
これもしたい。
行きたいところも、
食べたいものも、
感じたい風も、たくさんある。
そんなふうに心を弾ませている私のことを、
風には、もう見透かされているのだろうか。
長い、長いトンネルを抜け、
眠りから覚め、
そして地上へ出た。
その瞬間――横浜の風が、
一斉に私を迎えてくれた。
髪が揺れる。
服が揺れる。
そして、海からの風もやって来た。
「おかえり」
そんな声が聞こえたような気がして、
私は思わず笑顔になった。
四日ぶりだね。
今日から、またよろしくね。
私の風。
そして――まるで、
これから始まる10日間を祝う、
横浜の風たちによる
歓迎セレモニーのように……。
風の歓迎セレモニー✨
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