横浜公園で二作目の日記を上げて、
また歩き出した。
ベンチに敷いていたタオルも、
今日は忘れないようにしっかり手に持った。
40分寝坊して、
いつもより明るくなってから歩き始めた朝。
そして、朝そばの時間を手放した朝。
そのおかげなのか、
新しい発見や懐かしい思い出が、
次々と心を潤してくれている。
いつもなら朝そばで重たくなったお腹を抱え、
倒れ込むように座る馬車道のベンチも、
今日は素通りした。
確かめたいことがあった。
今朝からずっと気になっていた、
「あの木は、いったい何の木なんだろう」
という小さな疑問。
もう辺りはすっかり明るい。
今度は葉だけではなく、
幹もしっかり写真に撮ることができた。
そして、ようやく答えが見つかった。
アキニレだった。
最初にアプリがケヤキやヨーロッパニレ、
アメリカニレと迷走したのは、
暗くて葉の細部まで写っていなかったことと、
ニレの仲間がよく似ているかららしい。
もし40分寝坊しなかったら、
暗いうちにここを通り過ぎ、
ずっと「ここは全部イチョウ」と
思ったままだったかもしれない。
そう思うと、なんだか嬉しくなった。
今朝の「時間を脱いだ朝」に、
ちゃんと小さな答えが返ってきた。
もう、いつもの朝より一時間ほど遅れている。
でも、今日はそれでいい。
ゆっくり、ゆっくり。
時間に追われず歩いていると、
また別の景色が見えてくる。
そのまま、
昨夜の真夏の夜の夢の余韻が残る
野毛の街へ向かった。
大雨が近づいているのだろうか。
風がまた強くなってきた。
その風の中に、
ほんの少し、
昨夜の素敵な香りが
混じっているような気がした。
歩いていると、
「うなぎが美味しい」と教えていただいた
お店を見つけた。
ああ、ここだったのね。
いつか一度、行ってみたい。
そして、昨夜訪れたお店の前まで来た。
そっと引き戸に手を触れてみる。
まだそこに、私の手のぬくもりと、
あなたと一緒に
この扉をくぐったときの香りが
残っているような気がした。
あなたと歩いたさくら道。
その横を流れる大岡川。
昨夜の儚い夢のような時間が、
水面に映し出されているようだった。
川から吹いてきた風が、「お帰り」と囁く。
町のあちらこちらからやってくる風も、
「お帰り」と
声をかけてくれているようだった。
心の中に、いろいろな思いが蘇る。
いろいろな香りが蘇る。
いろいろな音が響いてくる。
こんな朝もあるんだ。
朝そばにこだわらず、
時間を手放したからこそ出逢えた景色。
見つけた小さな答え。
蘇った懐かしい記憶。
そして、昨夜の夢の余韻。
そのすべてを胸に抱いて、
私はゴールへ向かって歩き出した。
鳥の声を聴きながら、
風と一緒に進んでいく。
空が私に声をかける。
木々が私を魅つめている。
川が私に語りかける。
今日も、まっすぐ前を向いて。
あなたらしい一日を、自然体で送ってね。
そんな声に背中を押されながら、
私はまた、新しい一日へ歩き出した。
小さな答えが返ってきた✨
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