やっと会議が終わった。
そして会食も終わった。

ふう、と

ようやくひと息つく。

朝の5時12分から、
今日はずっと頭が動きっぱなしだった。

最初から予定どおり、
きれいに始まった朝ではない。

むしろ、
出だしは少々しくじった。

それでも、
そこで立ち止まっている暇はなかった。

ひとつ片づけ、
またひとつ。

目の前に現れるものを
てきぱき、てきぱきと
順番に処理していく。

気がつけば、
朝の乱れを追いかけていたはずの私が、
いつの間にか
一日の流れを追い越していた。

会議があり、
そのまま昼食会。

今日のお昼は、
おいしい和食のお弁当だった。

いろいろなおかずが少しずつ並び、
朝から働き続けていた身体には
ちょうどいいご褒美。

もっとも、
お刺身だけは残したけれど。
それでも、
しっかりお腹いっぱいになった。

そして今。

メールを確認しながら、
デスクまわりを少しずつ整えている。

一週間ぶりに会社へ来ると、
やはり細かなものが
あちらこちらに積もっている。

書類。
確認するもの。
返事をするもの。
ちょっと判断しておきたいもの。
ひとつひとつは小さくても、
集まれば、
いつの間にか小さな山になる。

けれど、
朝から少しずつ崩してきたその山も、
ようやく向こう側が見えてきた。

ああ、
今日はちゃんと仕事をしたな。

そんな感覚が、
少し遅れてやってくる。

もちろん、
まだ終わりではない。

13時半から来客がある。
おそらく1時間ほど。
そこまで終えれば、
今日は早めに退社しようと思っている。
うまくいけば15時頃には
自宅に帰れるだろうか。

そう思っただけで、
心が少し先に家へ帰っていく。

今日は家族が
買い物を済ませてくれているらしい。
だから、
デパ地下への寄り道もない。

まっすぐ帰る。

荷物を片づけて、
また3日から出かけるための荷物を
少しずつまとめる。

晩ご飯の支度もある。

けれど今日は、
それだけではない。

その間にちゃんと、家でゆっくりする。

その時間がある。

朝からずっと
頭の中に何かが走り続けていたからこそ、
何も急がなくていい時間が
とても贅沢に思える。

朝は、
ずいぶん慌ただしかった。

でも振り返れば、
その慌ただしさに
一日中振り回されたわけではない。

ちゃんと立て直した。
ちゃんと進めた。

そして今、
机の上の山も
心の中の山も、
少しずつ低くなっている。

今日は、
完璧に始まった日ではない。
けれど、崩れたところから
自分の手で整えていけた日。

そんな日の午後には、
少しくらい
何もしない時間があってもいい。

15時。
その頃には、
会社のドアを背にしているだろうか。

まだ少し先なのに、
その先にある静かな家の時間が
もう私を待っているような気がしている。

朝乱れ
ひとつひとつを
整へて
机の向こうに
午後の余白魅ゆ

— Morimura