というのも、実はまだお仕事が残っている。

23:25から、最後のドアが開く予定。
そして、そのドアが閉じるのは、
日付が変わった午前1:45。
そこから日記を書き始めたのでは、
きっと夜が明けてしまいそう。

というわけで、
今夜は少しだけ先回り。

最後のドアは、まだ開いていない。
けれど、受付は終了!

そう、今夜は特別に、
のれんだけ先に下ろしてしまおう。

思えば、今日もいろいろな出逢いがあった。
胸がときめく再会もあれば、
優しい笑顔のまま、
夢の世界へ旅立ってしまった方も。

同じドアなのに、
開くたびに違う物語が生まれる。
そして今夜、
もうひとつのドアが開こうとしている。

その向こうには、
どんな時間が待っているのかしら。

それは、まだ誰にもわからない。

けれど、今夜の私は、
その最後の時間をゆっくり楽しみたい。

日記のことも、
時計の針のことも、
ひとまず忘れて。

だから、ここでひと足お先に。

森村、本日の受付は終了いたしました。

のれんは下ろしましたが、
最後のお客様をお迎えするため、
もう少しだけ営業いたします。

今日も、ありがとうございました。

そして、最後のドアの向こうで
お待ちくださっているあなたへ。

もうすぐ、お逢いできますね。

どうぞ、素敵な夜になりますように。


秋の夜
のれんを下ろし
なおひとつ
開く扉に
夢を待つなり

— Morimur